2026年7月4日(土)・5日(日)、熊本市動植物園で第2回グローバルネイチャーポジティブサミットのプレイベント「自然のおしごとフェス 2026夏~キミの体験が、自然の未来をつくる~」が開催されました。大橋研究室が参画するプロジェクト「トリプルポジティブ熊本」で描いたビジョンを、実践に移す企画です。当日のフェスの様子が取材され、KKT熊本県民テレビの番組「県民のギモン」および熊本日日新聞で紹介されました。

熊本市動植物園と「トリプルポジティブ熊本」
熊本市動植物園は1929年に開園し、2029年に100周年を迎えます。2016年4月の熊本地震で大きな被害を受けましたが、部分開園を経て2018年12月に全面再開しました(地震から約2年8か月)。近年は、地域の自然と人をつなぐ拠点へと役割を見直す取り組みが進んでいます。
2026年1月26日、この動植物園を舞台に共創ワークショップが開催されました。主催は熊本市動植物園と同マスタープラン推進会議、共催は東京科学大学 環境・社会理工学院(大橋研究室)と株式会社みらいリレーションズ、開催協力は株式会社grubioです。観光業・金融業の担当者や大学研究者など約50名が参加し、事前インタビューから園内視察、アクションプラン策定に至る7段階のプロセスを経て、地域ビジョン「自然・人・エコノミーが、ともに豊かになる地域へ」(Nature Positive / Human Positive / Economy Positive)を描きました。この一連の取り組みが「トリプルポジティブ熊本」です。木許 宏美(博士課程・Arc & Field)と松村 大貴(大橋研究室 研究員・株式会社Butterfly Lab)が、トランジションデザインを軸に、ワークショップからフェスに至るプロジェクト全体の設計・伴走を担いました。

子どもたちが自然のしごとを体験した2日間
ワークショップで描いたビジョンを実践に移す企画として生まれたのが、サミットプレイベント「自然のおしごとフェス 2026夏」です。
本イベントは動植物園が地域の企業や団体と協働して企画・実施をした初めての試みであり、熊本で実際に行われている自然を守り、より豊かにするためのさまざまな取り組みを、お仕事体験を通じて親子に楽しく知ってもらうことを目的に開催されました。
当日は9時30分から16時まで、予約制の10プログラムと予約不要の4つの体験が企画され、阿蘇の野焼きに使われる道具を使ったシューティングゲーム、高所作業車に乗って地上約6メートルのキリンの目線を体験したのち動物の生態を学びながらキリンが喜ぶすみかのジオラマをつくるプログラム、園内を流れる小川で外来水草を手作業で除去する活動、樹木管理を体験するツリークライミングなどが行われました。


テレビ放映、そしてネイチャーポジティブサミットへ
7月8日には、KKT熊本県民テレビ「県民のギモン」がフェスに密着し、「知っていますか?『ネイチャーポジティブ』 子どもたちの体験イベントに密着」として放映しました。内容はYahoo!ニュースでも配信されています。
フェスの先には、第2回グローバルネイチャーポジティブサミットが控えています。主催はNature Positive Initiative(NPI)と国際自然保護連合日本委員会(IUCN-J)で、環境省などが共催します。本会議は7月14日(火)・15日(水)に熊本城ホールで開かれ、16日には熊本の自然環境に焦点を当てたエクスカーションも実施される予定です。
動植物園を起点とした地域の実践は、サミットでの国際的な議論へと接続されます。2029年の開園100周年に向けて、「トリプルポジティブ熊本」の取り組みは今後も続きます。